例の自転車事故に関係した損害賠償の裁判結果を受けた取材がありました。
午前中に週刊誌とかテレビ関係の取材がありました。
ネット通販により売られる自転車は、確かにサイクルショップで買うより安いでしょう。
なぜなら、プロメカニックによる組み立て工賃が入っていないなど、ショップの利益分が削られているからです。
それは、言い換えれば、確実な組み立て調整や、オーナーの体格や体力や走り方に合ったバイク選びのアドバイスもなく、もちろん、体格や体力や走行距離にポジションを合わせるフィッティングもありません。
ビンディングペダルの扱い方、変速レバーの操作、ブレーキの操作、ブレーキレバーのストロークの調整方法、安全なサイクリングコース選びなど、全部自分でできるならそれでも問題はありません。
ネット通販会社は、自転車ブームとみれば、輸入元や卸業者からスポーツバイクを200台、300台、時には1000台など、特別な掛け率でまとめ買いして、ネット販売されます。
卸業者や輸入元はネット販売されることを知って取引していますから、スポーツバイクが、組み立てや調整の知識も技術もない消費者が、組み立てて使うことを百も承知で販売しています。
ネット通販業者も同じです。
自転車ブームと見れば大量に仕入れて販売します。
スポーツバイクは、組み立てに技術や知識が必要なこと、購入後のケアが必要なことも百も承知で販売しています。
知識も技術もない消費者が自分でやるか、自分でサイクルショップを探して、料金を払ってやればいいと思っているのでしょう。
いわゆる自己責任です、そういう自転車生活に必要なことを提供されなくてもしかたないというリスクを背負ってでも、見た目のコストを選んだと言うことです。
リスクとは、技術や知識もない人が組んで、その自転車で走ること、スポーツバイクの危険性や、走っていれば消耗や経年劣化が起こり、調整や整備や交換時期の判断が必要なこと、そういう調整や修理が必要なことがまったく説明されない可能性が高いのです。
ネット通販でスポーツバイクを買った消費者は、そういうことを知らせてもらえないリスクも背負うことになるのです。
スポーツバイクは段ボール箱に入って送られて来て、自分で組み立てるか、ネットで買って来たものでも組んでくれるサイクルショップを探して、他店で買ったバイクを組み立てる料金設定で組み上げてもらうことになります。
そこで知識や技術を提供してもらえればラッキーですね。
サイクルショップはスポーツバイクを売った利益、パーツを売った利益、修理や整備をした作業代で、スタッフは生活したり店舗が運営維持されています。
最適なバイクのサイズ選び、車種選び、快適なポジション作り、安全な走り方のアドバイス、パンク修理などの技術セミナー、調整、整備、交換など、そういうことが自転車生活を始めるに当たって、ホームドクターのようなサイクルショップの技術やノウハウが大切だということを理解して、サイクルショップで買ってくれるお客様に対してサポート体制を作っています。
サイクルショップのスタッフは、時間とお金をかけて養って来た技術や知識や限られた営業時間や作業を、ネット販売された、持ち込まれるスポーツバイクのために使わなければいけないのでしょうか?。
ネット通販で買ったものの持ち込み品の組み立てや調整をしないお店も多いのです。
サイクルショップは自転車の対面販売や、お客様との情報交換、そして、自分のお店で販売したスポーツバイクの整備や点検作業で十分に忙しいのです。
修理がたまっているお店もいっぱいあります。なるべく1週間以内にお返しできるように頑張って対応しています。
ネット通販で、スポーツバイクの組み立てや調整の技術や知識がある人が買って、組み立てて使うならいいけど、技術も知識もない人が買って自分で組み上げて使っている場合もあると言うこと。サイクルショップが持っている技術力、自転車生活を快適に安全にする情報やアドバイスを失っていること。
組み立て調整の技術や知識のない消費者が、結局は危険に身をさらしたりするので、ネット通販で買ってはいけないものの1つではないかと言うことを、何人かの取材記者に説明しました。
気がめいって来たので桜満開の新河岸川の土手道へ見物に行ってきました。
ではでは。