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月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
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藤下さんの「自転車生活」VOL.395

2大コンポメーカーの憂鬱!パート1

 

大きな組織は、時の流れの情報に敏感ではいられても、大きな体だけに細かい対応が苦手になりがちです。

しかも、協調性を重視する国民性で、同じ方向を向いて作業することに慣れていて

違う方を向いている人を個性的というより、変わりものと判断する傾向があって

新しい状況に対応する集団の判断スピードにも欠けてしまうこともあります。

 

多様性と新しい発想とスピードを重視するグローバル化に対応したグループからの指摘もあります。

何だか日本の経済状況、会社組織の活動の縮図を見ている感じがしませんか。

 

前へ進んで利益を上げることが正しいことと思ってきたけど

都知事の話しじゃないが、一旦立ち止まる勇気というか、自分たちの会社は何を目的にして営業活動や開発を続けているのか。

そんな原点に立ち戻って考える時がきている感じがします。

 

1960年代後半から70年代後半

アナログなメカニカル全盛の時代は、省エネとか、ゼロエミネッションのクリーンなコミューターとかの

大義名分がスポーツバイクにあって、技術屋さんがアイデアをひねり出して

それを具体化する試作でしのぎを削り、モノ作りの腕比べをしているような感じでした。

 

世界的な自転車ブーム、スポーツやレクレーショナルビークルとして、

世界的な需要に応えるために会社の規模を大きくして量産態勢を築いて行きました。

より多くのライダーにとって使い勝手のいいバイシクルコンポーネントの開発のために

純益の10%という大きな開発投資を毎年積み重ねてきたのがシマノです。

 

そのパーツ開発の分野にロード用のコンポーネントがあったわけです。

だって、当時のシマノはミニサイクルやシティコミューター系のパーツが主力商品で

スポーツバイク用のパーツは、欧米ブランドに追い付けの段階で主要な商品ではありませんでした。

 

ところが70年代後半にジョギング人口に並ぶサイクリング人口の増加で

スポーツバイクパーツの開発が急ピッチで進み

高級コンポーネントがクレーンというダブルテンションの横型メカだけだったのが

デュラエースというレーシングコンポーネントのブランドを立ち上げて

 

それを頂点として、10万円以下の完成車に搭載されるコンポーネントから、

50万円を超えるような、ツールで使われるシリアスなロードレース用バイクに採用されるコンポーネントまで

ラインナップされて、80年代にインデックス変速システムのSISのあたりからシェアを拡大して。

 

90年の手元シフトのデュアルコントロールレバーのデビューで勢いは決定的となり

ロードバイクの分野は次第にカンパニョーロのシェアやフランスのバイクパーツメーカーのシェアを圧倒するようになります。

 

7世界的な自転車業界の状況として、

バイシクルコンポーネントは一旦寡占化して、シマノとカンパニョーロの2大ブランドのイメージで

実際の会社の規模を客観的に見ると、1大メーカー(シマノ)、1中小メーカー(カンパニョーロ)みたいな状況なっていました。

 

そこに完成車メーカーの思惑として、コンポーネントパーツメーカーの寡占化と、1社の巨大化は

完成車に取り付けるパーツの出荷供給状況により、生産のコントロールを受ける可能性がありました。

現実にシマノのパーツ生産が間に合わずに完成車の予定数を生産できないというケースが発生しました。

 

完成車メーカーはパーツの供給先が少ない現状で

大きなシェアを持つシマノに早急な供給の要望や、納入価格の交渉をしにくい状況になっていました。

 

巨大な資本で製造ラインを持つ完成車メーカーや、完成車製造メーカーにOEM供給を受けているバイクブランドは、

独自のハンガー規格のクランクを協同企画しました。

 

さらに、交渉の材料になる、3番目のコンポーネントメーカーのスラムの参入も完成車メーカーは歓迎しました。

MTB の爆発的な普及の段階や、クロスバイクの普及で

スラムや台湾のクランクメーカーはミックスコンポのバイクとして、大きなシェアを獲得します。

 

シマノの変速システムだけシマノというミックスコンポバイクも目立ちました。

シマノによるMTB バイクやクロスバイクの支配率を薄める動きでした。

ロードコンポーネントの世界にもスラムは積極的に参入しました。

 

グレードの違うコンポーネントをラインナップして

10万円以下の完成車から50万円前後の完成車をカバーするフルコンポーネント出の参入で普及しました。

 

しかし、世界全体のスポーツバイクを俯瞰してみれば、やはりシマノがシェアを圧倒しています。

 

シマノは自転車業界の世界で1番になっているわけですから

そこには自転車パーツやフィッシングタックルなどで、社会にどういう風に貢献するかという理念がないと

そして、世界の自転車産業をどこへ導く必要があるのかを、ビジョンとして持っていないと。

 

だって、開発力でリードして、あらゆる場面でレボリューションを重ね

自転車界の巨人になったわけだから、経済規模や世界規模の影響力で流れを決める、リーダー的存在になってしまったんですから。

 

株式会社として株主も大切だけど

製品を使うユーザーフレンドリーのこと、

ユーザーへ製品を繋げてサポートするプロショップにも心配りの姿勢が大事だと思いますね。

パート2へ続く。

ではでは

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