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月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
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藤下さんの「自転車生活」VOL.397

スポーツバイクは売りっ放しでいいわけない!

 

日本には色々な伝統文化や匠の技術はまだ生き残っている気がするけど、ボブ・ディランがノーベル賞だし、今だに、戦争を終結できていないし、何もしていないけどノーベル平和賞もらってしまっている人もいる時代だし、財団やお上の価値観て多様だなと思います。

この国は経済効率を優先してきて、匠や職人技を大切にしているとは思えないので、国民の祝日だというのでお休みは喜んで受け入れるけど、文化の日の意味合いに付いては何のことやらよく分かりません。

貢献したとお上が認めた人達に勲章を与える日ってことなのね。

 

消費者は、いいサービスを受けたい気持ちはあっても、安さを正義として優先してきたことで、技を習得するのにお金と時間がかかる、プロフェショナルが磨いてきた技や努力を大切にしないという風潮は色々な面に表れています。

 

ある人は、価格を安くすることは企業努力だから現在の業態は当然といいます。

だけど、それで失ったり、職人の技を育成するゆとりをなくして、滅ぼしてしまっている部分は無いのかな、高い技術のサポートが受けられなくなって、結局は消費者が損していないのかな。

 

確かに大量に安く仕入れて、顔を見たこともない、どんな技術力なのかわからない人が組み立てて段ボール箱に収納してユーザーへ出荷して、スポーツバイクの組み立て経験も、知識も技術もないユーザーが受け取って、付属のパンフレットを見ながら、自分の命をかける、公道を走る乗り物を流行の「自己責任」(いい意味ならいいんだけど)で組み立てるわけです。

 

ネットショップは「色々な経費」がかからない分だけ削って価格設定して安く売れます。

でも、そこで消費者が失っている「色々なもの」は大きくないかな?。

ネットショップは合法的に売れて利益が上がればいいわけ。

それから先は見ず知らずのユーザーやプロショップ任せ、これでいいのかスポーツバイクの売りっ放し?。

 

快適に走るために必須のポジション合わせもなく、最終調整も無し、1ヶ月点検も無し、修理や調整も無し、バイクが不調の時の相談相手も無し、走り方のアドバイスもライドやイベントも無し、果たして製品のケアや補償は誰が窓口になるの。

 

そういう売りっ放しにすれば、実店舗もいらないし、ユーザーに対応するメカニックスタッフを雇う経費を抑えて安くすることができます。

 

自転車生活をサポートしてくれるショップとの関係も、直接面倒を見てくれるメカニックもいらない。

それでいいなら安く買えます。

その製品の価格設定から削り取ったお金で「何が減ってしまっているか」には、あまり考えがいたりません。

 

買う時に払うお金が減ることに思いが集中して、「得した」と思うことの方が優先されています。

だけど、本当にそれで買った消費者がお金の面でも、安全という面でも、そして快適な自転車生活を過ごすという面でも、本当に得をしているのでしょうか?。

ホームドクター的な、気軽にチューンナップやメカトラブルを相談できたり、スポーツバイクのコンディションをキープしてもらうシステムを失っていることになりませんか。

 

本当にユーザーの体格や体力に合わせてサイズを選べているか、使い方に合ったモデルを選べているのだろうか?。

まあ、それは本やネットで手に入れた自分の知識を動員して、お金の節約のためにいい方法として、自己責任で選んだのだからいいとしましょう。

だけど本当に、走り方に車種やフレームサイズは合っているのだろうか。

専門知識のあるショップのスタッフに相談して、体格を測って最適サイズを選んでもらったわけではありませんからね。

どうなんだろ?。

 

段ボール箱からほぼ組み上がった状態のバイクを出して、付属の工具でパンフレットを見ながら組み立てれば、確かに走り出せるでしょう。

 

では、組みはしっかりしているか判断できますか?。

公道を走るんだから命がかかっていますよ。走り出す前に体格や体力に合わせて、サドルの前後位置、取り付け角度、高さの調整ができますか。

ステムの長さや固定する高さの調整や交換。ドロップバーの取り付け角度の調整。

ブレーキレバーのブラケットの位置の調整をできますか。

快適に長く走っても疲れにくいポジションに自分でできますか。

 

ブレーキの正しい操作は、変速システムの操作の仕方は、ビンディングペダルに慣れる方法は?知っていますか。

スポーツバイクは使っていれば色々な部品は消耗するし、アフターケアが必要です。命のかかっている部分もある製品が、売りっ放しでいいのでしょうか。

 

いやいや、プロのメカニックのクオリティで、自分でできるから大丈夫という人はいいでしょう。

持ち込みでも対応してくれるショップがあるから大丈夫という人もいるでしょう。

 

だけど、そのショップは近くにあって、快く持ち込みのスポーツバイクやパーツの修理や調整を受け入れてくれていますか。

販売したバイクと同じ価格で作業してくれますか。スポーツバイクやパーツを、持ち込みへ対応してくれるショップへ持ち込んで、直ぐに作業にかかってくれて、整備が出来上がってオーナーに帰ってくるまでの対応時間は、販売したバイクが優先されるのが一般的で、持ち込みの場合と比較してどうですか?。

 

実はショップでスタッフとしてお客様へ対応している時に、約7万5000円のビアンキのクロスバイクを買いたくて探している人が来ました。

ネットショップや他のショップで欲しいバイクを見てきたそうです。

ネットショップで買うと6500円安く手に入るそうです。

そのお客様に聞いてみました。

自分で組み立てて、快適に走れるポジションに設定に自分できますか。

それで安心して走れますか。

 

走っていればパーツは消耗して交換しなければいけなくなるし、インデックス変速のズレや、ブレーキレバーのストロークの調整も時々必要になります。

パンク修理は、クイックレリーズの使い方は、車輪の着脱はできます?。

ぶっちゃけて話してくれたので、本音の話をしました。

どのお店でもいいから家の近くの実店舗で買った方がいいとアドバイスしました。

6500円、買う時にセーブできても、作業代の差額設定でセーブしたはずのお金以上になります。

実店舗で手に入れた方が気持ち良く相談できるし、プロショップのサポートがあれば、快適な自転車生活を過ごせるからとお話して、納得していただきました。

 

ではでは。

| - | 23:22 | comments(1) | - | - | - |
そんなまともな「プロショップ」があればいいけど、たとえば日本中探してもたぶん10か20くらいしかないよね。
素人をおどかしてプロショップぶってふんだくる店は数えきれないくらいあるけど。
山の中で自転車が故障しても自力で帰って来れるようになろうと思ったら当然自分で組み上げられるようになるので、通販で安く買ったほうがいいです。
| やま | 2016/11/06 12:21 AM |