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月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
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藤下さんの「自転車生活」VOL.402

草加スズキの宮川くんの作ったスモールパーツ

 

8月にグランドオープンした草加駅近くの草加スズキ、そこのスタッフ宮川くんは自転車パーツの小物を製造プロデュースしていた、とってもユニークな経歴を経てから、スポーツバイクファクトリースズキのスタッフになりました。

 

スズキ店長の関係していた某大規模サイクルショップのお客様のひとりで、乗っているバイクが自分の走りに合わせて、クランクやチェーンリングなどがパーツアッセンブルされていて、少しユニークなルックスのロードバイクで、機械オタクな感じでした。

 

ボクも彼が学生の頃から知っています。

興味のあることにとことん進んで行く、いい意味でやたらに子供っぽいのです。

スポーツバイクのメカニズムや考え方、興味があることに関して、顔を合わせるとやたらに質問攻めしてくるのです。

 

確かにスポーツバイクのことを、機械として深く考えているんだな、好きなんだなこの子という印象を受けました。

彼の質問に明解に答えることができなかったこともあったと思います。

スポーツバイクのことを、そんなにメカニズム的に追求したこともないし、深く考えたこともないから、しっかりレースやロングライドで動けばいいや、それには、現場でどう調整すればいいかだけを追求していましたから。

 

きっとメカニズムのことを深く考えていたのは彼の方でしょう。

ハンガーやチェーンラインなどの規格の問題や、自分の体力や体格に合わせたギヤ比のことなど、歯数を選べるチェーンホイールをみつけたり、左右の脚の開きを狭く設定してクランクを回しやすいQファクターの狭いモデルをみつけたり、もちろんそういうスポーツバイクの知識を、自分の乗るバイクに反映させるわけです。

 

大学を出て彼はどうするんだろう。

ユニークなバイクを組み上げるセンスはどうなるのかなという部分が気になっていました。

就職してからもバイクには興味を持ち続けていたようです。

 

ある日、ふじみ野スズキに行くと宮川くんがいて、これを作ったので使ってみてくださいと、ビニール袋に入ったアルミ製の小物をプレゼントしてくれました。

それを今の仕事にしているみたいです。

それにしてもニッチな部分にスポットを当てたなー、と思いました。

 

ロードバイクのフロント直付けメカの取り付け角度を調整するシムでした。

今だにどう使っていいのか分からないほど複雑で精密な小物です。

CNC で削り出された小物の表面はホワイトのアルマイト仕上げでぴかぴかです。

精密な加工は自転車レベルを越えたオーバースペック気味で、オタッキーな彼がプロデュースした感が伝わってきます。

 

その小物の中に、フロント直付け台座や、バンド止め台座の、フロントメカの取り付け部分と、台座の間にセットして、チェーンゲージの羽の取り付け角度を調整するシムがありました。

シンプルにその部分だけを使いたいなと思いました。

 

固定ボルトで締め上げれば、チェーンケージの外側のプレートの下端と、アウターチエーンリングの歯先との間隔を一定にして、チェーンの移動をスムーズにできて、チェーンの脱落も防ぐことができそうです。

微調整が効いても複雑な構造や余計なネジの採用は、メカトラブルの原因になる可能性が増しますから、シンプルで効果があればそれで充分なのです。

 

この固定ボルトへ通してフロントメカの取り付け角度を調整するシムは、アウターギヤ50Tのコンパクトドライブでは、チェーンケージをぴったり歯先へ沿わせるのに必需品です。

 

そんなの変速性能に関係ないよという人もいるかもしれませんが、この間隔はチェーンの脱落や、インデックス変速の性能にも関係するし、スポーツバイクのルックス的にも気を使っていることを示す、重要なポイントだと思います。

でもこの重要性に気が付いたり、必需品として認識してもらえないんじゃないかな。

だけど、これをビジネスにするにはあまりにニッチな部分ですね。

 

このスモールパーツ作りはニッチな世界で生まれた製品にしては高性能でした。

残り少なくなっているので、出し惜しみしつつ、コンパクトドライブクランクをアッセンブルしたロードバイクの組み立ての時に使っています。

 

そんなスモールパーツのアイデアを考えて、工作機械屋さんを巻き込んでプロデュースしていたのが彼なのです。

ただし、彼の乗るバイクを見ると分かるのですが、必要な機能が最優先されてパーツが選ばれているので、高性能だけどちょっと無骨な、日本製品にありがちな、全体のデザイン性やコーディネート感が不足している感じです。

 

自転車ビジネスには性能はもちろんマストな部分ですが、カッコいい、そこも重要な部分です。

つまり、お客様が何を求めているのかを、一人一人、そして草加地区のお客様の傾向を把握して、さらに日本全体ではどうなのか、世界の傾向はどうなのかを察知して、自分の興味とか、勉強していることに偏ることなく、広い視野をキープしつつ、目の前にいるお客様と話して、要望に合わせてフォーカスして、そのお客様の自転車生活を快適にするモノを提案する姿勢を磨くことが、実店舗でセールススタッフとして活動するのに重要な部分ですね。

 

まだまだショップスタッフとしては修行中の宮川くんですが、パーツ開発なども経験しているので、自転車に関する知識は抜群です。

 

スポーツバイクが初めての方でも、2台目以降のより自分の乗り方に合わせたいライダーも、完成車、カスタムフレーム、ホイール選びなど、何でもご相談ください。

バイクの組み立て調整もお任せください。

オタッキーレベルの入念な作業で対応します。

潤滑やネジロックなどのノウハウで、バイクのコンディションを長くキープできるメンテナンスを提供してくれます。

 

ではでは。

 

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