CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2018 >>
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS
 
月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
<< 藤下さんの「自転車生活」VOL.413 | main | 藤下さんの「自転車生活」VOL.415 >>
藤下さんの「自転車生活」VOL.414

やっぱりサドルの後退が必要でした!

 

北浦和スズキに発注していたベジタリアンSさんのタイムのアイゾンが届きました。

2月の後半に組み上がりました。

サドルとペダルを貸し出していたタイムのエッジから移植して

数ヶ月かけて煮詰めてきたポジションも、そのまま反映させました。

黒姫高原るんるん合宿のベースキャンプを探しに行く予定の週末でしたが

雪が凄過ぎて行動できそうにないので、長野行きを中止して、ベジタリアンSさんのバイクを仕上げることになりました。

 

ほぼ組み上がった状態で北浦和のスズキのフロアのフィッティングスペースに置いてありました。

ホイールは後輪コリマのエアロ、前輪はカンパニョーロのハイペロン仕様なので

ブレーキパッドをカンパニョーロのカーボンへ組み替えたり

ステムの高さを決めてカーボンコラムをカットして、ポジション出しライドを埼玉県の彩湖周回路で行いました。

アイゾンのフレームサイズはXSなのでトップチューブの長さが525mmで

試乗していたタイムのサイズがXXSのトップチューブ515mmでしたから

73度ヘッドアングル対応のステムの長さは10mm短くなって、70mmになりました。

 

カーボンシートポストはタイム純正のエアロ形状でヤグラはサドルの取り付け角度を微調整できる2本ボルト止めです。

このシートポストのヤグラはサドルを後退できる幅が制限されます。

タイムのXXSのエッジはシートチューブはラウンドで28mm径というサイズで、特注品のWRのRSRという

サドル後退幅を大きくできるシートポストを採用しています。

シートチューブの角度は74度前後あります。

そのシートセットバックできるシートポストで、セライタリアのフェラーリのカーボンレールを一番後ろまで引いて、ベストポジションが出ていました。

 

XSサイズのアイゾンのシートチューブの角度も74度前後、シートチューブの1度の角度の差は、先端部分で約1cmです。

アイゾンのXSとエッジのXXSサイズはほとんどシートチューブの角度は変わりません。

フェラーリという溝付きのサドルを使いますから

ベジタリアンSさんのアイゾンのサドルのポジジションを最適化するには

RSRのようなシートセットバックできるシートポストが必要です。

でもタイムのエアロシートポストと同じ規格の、シートを後ろへ引けるモデルはありません。

 

パワーを発揮できてケイデンスを上げやすいやすい腰の位置に、サドルの位置を設定するのはかなり難しいことになりそうです。

オリーブさん、Kさん、ざくそんさんや、Tさんのタイムのシェイクダウンや、ポジション出しでも

エアロシートポストのヤグラの問題は、位置の最適化や固定力を考えて、加工することなどがあって最適化は大変でした。

Sさんのアイゾンの場合も、シートポストをストック状態でサドルを一番後ろへ引いて試乗してみると

股関節周りの筋肉に詰まり感があって、ペダリングがギクシャクするばかりでなく

脚や臀部の筋肉までストレスが発生して痛くなったそうです。

 

ストック状態の純正品のヤグラで実現するのは難しそうです。

サドルのレールの形状に合わせてヤグラを削って、サドルを後ろへ引けるように

しかも確実に固定できるように、現物合わせで加工しました。

サドルは全体の長さが285mm、サドルの上の面の2分の1、142.5mmの位置を仮のサドルの中心として測定します。

カーボンレールの前半の絞り込まれる部分に前のヤグラ金具がきて

20mm近く後ろへ引けないと腰の詰まり感が発生することがわかりました。

 

サドルの仮の中心の位置が72度近くになると、踏めて回しやすい腰の位置になります。

ヤグラの前の金具の左右を6mmずつ削って、カーボンレールの先端部分の狭くなる幅や

サドル先端部分の左右へ金具がはみ出さないようにします。

上から挟むヤグラ金具のカーボンレールと接触する部分は、カーボンレールの絞り込まれた形に合わせて丸ヤスリと平丸ヤスリで溝を作ります。

下から挟む金具は純正品を取り外し、ぴったり収まるWRの半丸断面の金具に交換します。

しかも、溝を絞り込まれたカーボンレールの形状にあわせて削りました。

 

加工したシートポストにフェラーリを固定して試乗してみると、サドルの後退幅やサドルの上の面の取り付け角度も最適化できました。

でも走ってみるとヤグラが緩んでサドルが外れてしまいました。

上から挟むヤグラのカーボンレールが収まる溝が浅過ぎました。

しかも、カーボンレールへ接触する、上から挟む金具の面を削った角度がカーボンレールの傾斜とあっていなくて

接触する面積が小さ過ぎました。

ヤグラのボルトを締め込むと、ペダリングでかかる力でスリップを起こしてヤグラが動いてしまうことが分かりました。

 

サドルとシートポストを組み上げたり分解してにらめっこで

1時間ほどかけて、上から挟むヤグラの金具とカーボンレールの形状を確認したり

下から挟むヤグラ金具の溝の深さや形状を金ヤスリで削って修正しました。

完全にワンオフもの、オーダーメイドで小物を製作している感じです。

サドルの位置の最適化もできましたし、ペダリングしてもサドルが外れない状況にたどり付きましたが

試乗と加工を繰り返していると夕方近くになってしまいました。

サドルの仮の中心の高さは、ハンガーの中心から675mm、前後位置は72度相当、前下がりの設定です。

 

つくばでのライドでは、これでどうかなという、彩湖で急遽ヤグラを加工した状態で走って、ヤグラが緩んでしまいましたが

つくばで徹底的に煮詰めて加工したので、今度は大丈夫だと思います。

Sさん、快適走りを楽しんでください。

時々サドルの固定をチェックしてくださいね。

ではでは。

| - | 11:20 | comments(0) | - | - | - | 昨年の記事