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月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
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藤下さんの「自転車生活」VOL.420

167、5mmクランクの効果!

 

女性モデルには165mmも採用されているモデルもありますが、一般的な完成車のロードバイクに装着されているのが、170mmの長さでチェーンリングは50T×34Tのコンパクトドライブクランクです。

クランクの長さも、チェーンリングの歯数も、何の疑問も無く使っているライダーが多いと思います。

 

コンポーネントパーツメーカーは、アルミ合金製クランクの時代には、165mmから180mmまでの2、5mm刻みで用意していましたが、いつの間にか170mm以下のクランクは2.5mm刻みでの生産が少なくなっています。

 

チェーンリングも変速性能を追求するために、チェーンの移動のきっかけになる葉先の低いカットティース加工されたり、チェーンの移動しやすいサメの背びれのような歯先形状を採用したり、ギヤの裏側にもチェーンの移動をスムーズにする一工夫が見られます。チェーンが移動しやすいスロープ形状や、チェーンをアウターギヤ側へ引き上げるスパイクピンの設定など、コンピュータ支援のデザインが採用されてリヤ変速と同じようなストレスの無いフロント変速をできるようになっています。

 

と言うわけで、アウターチェーンリングとインナーチェーンリングの組み合わせがセットでコンピュータ支援設計されるようになって、チェーンリングの歯数のバラエティは無くなりました。

 

コンパクトドライブクランクの場合は50T×34Tが定番になりました。

確かにワイドギヤのスプロケットの採用、コンパクトドライブクランクの組み合わせで、ライダーの体力に見合ったギヤ比を実現できるようになりました。だけど、果たしてロードバイク用のドライブとレインは、これで進化を止めていいのか?。

 

もっと広い年齢層の使用を想定したり、パワーの小さいライダーが使いやすいギヤトレインは考えなくていいのかな。

170mm、167、5mm、165mm、160mmのクランクの長さを設定して、身長が低くて脚が短いライダーでもQファクターが狭い設定で、回しやすいように設計して。

 

アウターチェーンリングは44464850T、インナーギヤは28・30・32Tを用意して、1対1以下のギヤ比を実現できて、峠道も乗って上れる喜び、達成感を味わえるロードコンポーネントを開発してほしいですね。

そんな超コンパクトドライブクランクをシマノの変速クオリティで実現してくれないかな。

 

カーボンクランクになってからは、170mm以下は、いきなり5mmも短い165mmというのがカンパニョーロです。

どのグレードでもいいから167、5mmを用意してほしいですね。

 

シマノも、もっとも普及している105や、レーシングクオリティというアルテグラにしても、170mm以下のクランクは5mm短い165mmの設定です。

最高峰のデュラエースだけに167、5mmの設定が残されています。

せめてアルテグラグレードには用意してほしいな。

 

もっともライドに使っているタイムのVXRSのクランクを、170mmから2、5mm短いものへ交換しました。

カンパニョーロのスーパーレコードの4アームのカーボンクランクの170mmから、シマノの11段のデュラエース9000系の旧型、4アームのアルミ合金製クランクの167、5mmへの交換です。

VXRSの時代のハンガーの規格は、BSC&JISのねじ切りハンガーです。

右側が逆ネジ、左側が普通ネジの規格です。

シマノの純正ハンガーカップ&ベアリングは、105、アルテグラ、デュラエースグレードに、この規格のモデルがあります。

 

シマノのホローテッククランクは、チェーンリング側の右アルミ合金製クランクにスチール製の中空ハンガーシャフトが固定されています。VXRS はハンガーの左右にシマノ純正の9100デュラエースグレードのカップ&ベアリングをスパナでねじ込みます。90000系のデュラエースの段階で小型軽量化されたハンガー小物ですが、9000系と最新型の9100系のハンガー小物は互換性があります。

 

プレスフィット系規格のフレームの場合は、カップ&ベアリングを専用工具で圧入して固定しておきます。

ハンガーとカップの圧入部分には圧入作業の時にグリスを塗らないで、ロックタイトの固定の緩いモノや、圧力がかかると固着する樹脂系のグリスを塗って、圧入部分からのキシミ音の発生を防ぎます。

シマノの右クランクンに固定されているハンガーシャフトを、右ハンガーから通して、左ハンガー側から出たシャフトの先端へ、左クランクをハンガーシャフトの千店に付いているセレーションの溝に合わせて差し込みみます。

 

花形の専用工具で左クランクの樹脂製キャップを締め込んで、クランクをハンガーシャフトへ押し込んで、ハンガー小物の回転部にプレッシャーをかけて回転部のガタを無くします。

ここで気になるのが組み上がったクランクを空転させるとすぐに止まることです、動きが重い感じです。

 

左クランクの2本の固定ボルトを5mmアーレンキーで締めて固定します。

このキャップを締め付けるトルクは微妙で、締め過ぎると回転が重くなるし、緩ければガタが出ることがあります。

ホローテッククランクを組んだことがある人や、チェーンリングからチェーンを外して、クランクの回転をチェックしたことがある人なら、シマノのクランクを空転させると、すぐに止まるのを知っていると思います、デュラエースグレードでも動きが重いですから、誰でも少し気になるところです。

 

シマノの純正品のハンガーのベアリングの他にも、チューンナップパーツとしてサードパーティが、セラミックボールベアリングを採用のモデルなど、スムーズに回転するモノがありますが、今回はハンガー小物選びをすること無く、シマノのデュラエースの9100系を取り付けました。

左クランクにプレッシャーをかけるキャップを締め込んで、左クランクを固定すると、やはりクランクの回転がまったりしてすぐに止まります。

これがデュラエースの正常な組み上がりの状態です。

 

カンパニョーロのスーパーレコードのフロント変速機と、エルゴパワーシフターの組み合わせですから、フロントの変速ストロークの調整とシフトケーブルの微妙な張りを調整しました。

カンパニョーロの11段レコードチェーンで、シマノらしいクオリティで、リヤのインデックス変速並にスムーズにフロントが変速することを確認しました。

ミックスコンポでも十分に問題なく作動しますが、この組み合わせの使用ではメーカーワランティは解除されてしまうので、自己責任での使用になります。

 

実際に使い始めたのは土曜日のマジカルミステリーツアーからでした。

サドルの高さは170mmの時とまったく同じ設定です。

2、5mm短くなったのでサドルを下げるという考え方もありますが、慣らし運転のつもりでどう感じるかでサドルを上げるかを判断することにしました。

しばらくは平坦コースでクランクの回しやすさを実感しました。

ペダルシャフトの描く円の直径は5mm短くなります。

と言うことは円周にすると約15mm短くなります。

脚の上下方向の動きや足が描く円は小さくなりました、走り出してすぐに、はっきり実感できます。

 

何が大きく170mmクランクのペダリングと変わったか。

上死点を足が通過して、脚を踏み込むタイミングがすぐにやって来る感じがあります。

踏み込むフェーズ、引き上げる脚のフェーズの間隔が短く、脚の動きがスムーズに移行できます。それがクランクの回しやすさとして感じるのです。

 

短くなったクランクの回しやすさは、ケイデンスが80回転以上できるギヤ比の設定の時に、平地も上り坂も、向かい風でも強く感じました。でも、上り坂やコーナーからの立ち上がり加速の時に、ギヤ比が重過ぎて毎分80回転未満の低回転になってしまうと、踏み出しを重く感じてしまいます。

 

ケイデンスを80回転以上をキープする変速のタイミング、選ぶギヤ比を軽めに設定することに慣れると、短いクランクの回しやすさや乳酸の溜まりにくい、快適な走りを実現できるようになります。

 

特に緩い上り坂では、軽めのギヤ比に設定して、毎分90回転から110回転くらいをキープして上り切ると、170mmクランクで上ったときより、明らかにクランクは回しやすく、呼吸器系や心臓系への負担は増しますが、坂の頂上へ着いた時の乳酸の発生具合が低く脚は楽なのです。

 

ドラフティング走行の時もクランクの回しやすさをはっきり感じました。

足が上死点を越えてから、踏み込むフェーズがすぐにやってきて、170mmクランクの時より脚の踏み込みの動作を意識することなく、楽に付いて行けます。

170mmクランクが一般化しているので、長さに疑問を持たないで走っているライダーもいると思います。

たった2、5mmの差ですけど、もしかしたら167、5mmクランクでペダリングを快適にできるようになる可能性があります。短いクランクにチャレンジしてみてください。

ではでは。

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