CALENDAR
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< September 2017 >>
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE
OTHERS
 
月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
<< 藤下さんの「自転車生活」VOL.429 | main | 藤下さんの「自転車生活」VOL.431 >>
藤下さんの「自転車生活」VOL.430

 

>フリーのローギヤ32Tを使う時代になった!

 

11段スプロケットの時代です。11Tのトップギヤから1歯ずつ大きくなる、11・12・13・14・15・16・17・18・19・20・21Tのクローズドレシオのスプロケットが、レーシングギヤとして普通に使われていた時代がありました。上りのスペシャリストが山岳ステージで活躍していた時代は、その日の山岳ステージで勝つことに集中して、インナーギヤ42Tや44Tの、ローギヤ21Tや23T装備で、重いギヤ比を踏み込んで、毎分90回転から100回転のケイデンスで、オールラウンダーのエースクラスを振り切って走っていました。

 

山岳スペシャリストの活躍できる時代はそう長く続きませんでした。もちろん今もヒルクライマーは存在します。上り区間までのアプローチはアシストにコントロールされた高速走行に対応するために、山岳スペシャリストは力を削がれます。翌日のステージにダメージが残ってもいい覚悟で、山岳コースで重いギヤ比を踏んでアタックしても、切れ味や継続力に欠けているので、翌日のステージに影響が少ない軽めのギヤ比で、高いケイデンスで対応するオールラウンダーがトップ集団で走ります。上り区間で決定的な差をつけられなくなっています。

 

総合タイムで争うステージレースの上位を争うライダーは、タイムトライアルはトップ5に入り、高速走行するトップ集団から離れないスピードを発揮するオールラウンダーです。山岳ステージの上り区間でも、総合争いしているライダーをマークしてメイン集団をキープしたり時には上りのスペシャリストと対等に山岳ステージを走る姿が見られます。

 

 

11段スプロケットになってからは、11Tトップでローギヤが25Tでオールラウンドな走りができるギヤとして採用されていました。そのちょっと前の時代には、スタート前に他チームのローギヤを確認して、23Tが付いていたら、その日のコースプロフィールはカテゴリーの高い峠がある山岳コースでした。リヤホイールのローギヤは、その日のコースプロフィールを物語ます。軽めのギヤ比が採用されるようになっています。

 

25Tのローギヤと言えば、オフシーズンにアップダウンコースも含めて走り、負荷を抑えて長く走る、LSDトレーニング用と思われていたものです。その軽めのスプロケットがロードレースのスタンダードギヤになりました。ただし、プロがコンパクトドライブのアウターギヤ50Tや、インナーギヤ34Tを組み合わせるはずはありません。レーシングコンパクトドライブのギヤは、アウターギヤ53T、インナーギヤ36Tヤ39Tで、20%越えの傾斜のあるコースがある、ジロなどで採用されるようになり、フリーのローギヤは28T、30T、32Tがトップ選手にも採用されていました。

 

オールラウンド向けバイクのアウターギヤは、56T、54T、53T、52Tに、インナーギヤは44T、42T、39Tが普通です。スプロケットは11Tから25Tが採用されています。レースの平均スピードの高速化、ドーピングして回復にくくなった大人の事情による戦い方の変化で、レーシング機材はどんどん変化しています。SRM のようなライダーの発揮するパワー、ケイデンス、心拍数などを、レース現場でリアルにデータ取りできて、さらにGPS のデータも同時に記憶できて、フィールドやライダーの特性に合わせた、効率のいい走りをメディカル的にも、バイオメカニクス的な解析で追求できるようになりました。

 

効率のいい走り、ステージレースで疲れが翌日に残りにくい走り方が、ワイドレシオのギヤを採用して、軽く踏めるギヤ比でケイデンスを上げて、少し呼吸数や心拍数が上がって、走っている時は少し苦しくても、走行後の乳酸の残留による疲労感や、筋繊維へのダメージが少ない走リ方が採用されるようになっています。効率のいい走りとは、その日のステージの走りだけでなく、続けて走った時に、前日のダメージが影響してパフォーマンスを発揮できなくて、総合タイムを悪くして順位を下げるようなことがない走り方です。チェックが厳しくなったドーピング問題も関係しているのかも知れません。

 

 

とにかく1時間450ワットから770ワット発揮できるライダーが、ステージレースの山岳ステージで採用しているフリーのスプロケットが、11Tから32Tとういう時代がやってきました。ローギヤ28Tや30Tが当然になっています。クマジジイがシマノのMTB スプロケットの32Tを分解して、シマノのロードスプロケットと組み合わせたり、カンパフリーボディように加工して作っていた超ワイドスプロケットを、自己責任で使うことを提唱していたヘナチョコギヤを、メーカーが製品として作るようになって、フロントの歯数はともかく、トッププロが山岳ステージで使う時代になりました。ではでは。

| - | 14:00 | comments(0) | - | - | - |