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月刊サイクルスポーツではおなじみのフリーライター藤下雅裕氏によるブログ「自転車生活」。
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藤下さんの「自転車生活」VOL.431

 >シマノのSPD-SLビンディングペダル

シマノのフィッティングシステムで、面白い解析モードがあります。どう計測しているのかは分かりません、ペダルの内外のどこを踏んでペダルに力を加えているかを解析したデータがあります。トルクの大きい場面、回転重視の場面で違うのかな、それをどう生かすのかのソフトの提供はあるのかな。ロード用のビンディングペダルは、シマノ、ルック、タイム、スピードプレイが人気モデルです。それぞれにいい部分がありますが、クマジジイはこのラインナップなら、縦方向や横方向の面積が大きく、親指から小指までサポートする踏み込む足の安定感、キャッチ&リリース、回転部のメンテナンスなどを総合的に考えて、シマノのSPD-SL を気に入っています。

 

 

ビンディングペダルの最高峰の軽量モデルは、カーボン強化ペダルボディ、チタン合金製ペダルシャフトや、中空加工のスチールペダルシャフト、カーボン製のキャッチメカニズムのバネなどが採用されているモデルもあります。各ペダルで専用のクリートが用意されています。ビンディングペダルの価格は7500円ぐらいから、チタン合金製シャフト採用の超軽量モデルは40000円ぐらいです。ブランドにより、足とペダルの接触面の広さの違い、ペダリング中の足の安定感や踏み味の違い、キャッチ&リリースのフィーリングの違いがあり、ライダーの好みや予算によって選ばれています。

 

始めてのスポーツバイク購入時には、サイクルショップのスタッフの好みのペダルを薦められるケースも多いですね。ルックならコンパクトデザインとカラー、そして3種類のクリートから選べ、キャッチ&リリースのスムーズさが売りです。

タイムはキャッチ後に、踏み面を中心にカカトを内外へ動かせることで脚のひねりのストレスを分散できたり、内外へ片側で3mm動かせて踏みやすさや回しやすさに関係する、左右の足の開きのQファクターを変えられることでしょう。

 

スピードプレイはクリートもペダルの一部という考え方で、ペダリングする足の向きに関係なくクリートをセットできます。前後位置と内外だけを調整することになります。キャッチは円い本体をクリートの円い穴へぴったり収めるには慣れが必要です。金属製のCリングがペダル本体をホールドしますが、踏み面とクリートの接触が安定しません。キャッチメカニズムのバネの影響がなく、踏み面を中心にカカトを内外へ大きく動かせる構造です。ストック状態では、足のリリースの角度が大きいので、Cリングの可動範囲を2本のボルトで、リリースの角度を好みに合わせて調整する必要があります。

 

 

ビンディングペダルに求められる機能は、キャッチしやすく、意識して足をひねるとリリースが確実で楽なこと。回転部にガタが出にくいこと、ガタが出ても確実に解消できること。ペダルボディやペダルシャフトが軽くて強度があること。ソールとクリートとペダルの接触面が大きいこと。コーナリングの立ち上がり加速時に路面へペダルを接触しにくいこと。数あるビンディングペダルの中でお薦めなのはシマノのSPD-SLです。

 

 

プラスチック製のクリートはペダルに足をセットしても動かせるフローティングモードで、6度の黄色いクリート、3度の青いクリート、固定モードの赤いクリートの3種類があります。キャッチメカニズムのバネレートを調整して、好みに合わせて調整してキャッチ&リリースを確実に行えること、踏み込む足の安定感に関わるロープロファイル&ワイドボディ、パワーロスのない剛性、樹脂製ボディや中空シャフト採用などで、まあまあの軽さと価格というバランスが優れています。

 

シマノのSPD-SLのクリートは、バイクシューズのソールに4mmアーレンキーで回す、3本の専用ボルトと四角いワッシャーで固定します。前後や内外のほか、取り付け角度も移動できます。SPD-SLのビンディングペダルのクリートをキャッチするメカニズムの、バネの強さは2、5mmアーレンキーで後端のキャッチメカ二ズムに埋め込まれているボルトを回して、カカトを外へ振るように脚をひねると、簡単にリリースできる「弱」から、もがいてカカトが動いても簡単には外れない「強」まで調整できます。

 

デュラエース、アルテグラ、105、550、570のカーボンチップ補強ペダルボディ、または樹脂ボディのロープロファイル、ワイドボディデザインのラインナップの他に、旧型アルミボディデザインのSPD-SLで、イージーキャッチ&イージーリリースモデルも用意されています。ただし、SPD-SLペダルは、クリートを取り付ける角度調整がキャッチ&リリースのスムーズさに直結していて、足の自然な向きを、踏み込むフェーズと引き上げるフェーズでチェックして、その足の向きを見抜いて、前後位置、内外の設定の他に、クリートの取り付け角度へmm単位で反映させる必要があります。

 

ペダルと足との縦方向と横方向の接触面積が大きく、踏み味が安定するシマノのペダルの機能を100%引き出すには、クリート位置を調整するフィッターの、自然な足の向きに、クリートの取り付け角度を合わせる能力が必要です。自分でシマノのクリートを、バイクシューズのソールへ3本のボルトとワッシャーで固定するのは簡単ですが、クリートの前後位置、内外の調整、取り付け角度を「mm単位で最適化」するのはかなり難しいビンディングペダルシステムです。フローティング6度の黄色、フローティング3度の青、固定モードの赤の3種類とも設定の難しさは同じです。

 

特に取り付け角度は、キャッチ&リリースのスムーズさがまるで変わってしまいます。きっちりクリートの取り付け角度を足の向きに合わせてあると、キャッチメカニズムのバネレートを弱くしておけば、ペダルを爪先で返して、踏み面に足を乗せるだけでスッとクリートはキャッチされます。バネレートが強くてキャッチしにくいというデュラエースでもそうです。リリースも意識的に固定を解除しようと、軽く足をひねると確実にリリースされます。つまり、シマノのSPD-SLペダルのユーザーが、足をペダルにセットする時にクリートがキャッチされる位置を足が探していたら、それはクリートの取り付け角度が合っていない可能性が大きいのです。

 

さらに、足の固定を解除しようと足をひねっても外れにくい場合は、やはり、自然な足の向きに、クリートの取り付け角度が合っていない可能性が高いのです。クリートに泥が付いていたり、クリートが消耗している場合も、キャッチ&リリースがスムーズにいかないことがあります。クマジジイは総合的にもっとも優れているビンディングペダルと思うのですが、シマノのSPD-SLの機能を引き出すには、クリートの前後位置、内外の移動、そしてもっとも見抜くのが難しい自然な足の向きと、クリートの取り付け角度のマッチングする技術が必要なことがネックになっているのです。

 

 

シマノはSPD-SLの優れた機能を誰もが体験できるように、足の安定感や脚の筋肉のどの部分に負担がかかるかに関係する前後位置の調整方法。Q ファクターや股関節幅と左右の母指球の位置関係の調整に関わり、クランクの回しやすさや踏み込みやすさ、ケイデンスに関係する内外の調整方法。脚のひねりの動作によるストレスを解消する足の自然な向きに合わせる方法。クリートをセットするフィッターに向けて、シマノはフィッティングシステムによる、クリートのセッティングによるパワーの変化や、踏み位置が変わる測定データを応用して、クリートの位置の最適化のポイントを紹介するセミナーを開いてほしいですね。ではでは。


 

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